2002年12月10日（火）ソワレ １階Ｆ列７番
＜キャスト＞
オペラ座の怪人：高井 治 クリスティーヌ・ダーエ：村田 恵理子
ラウル・シャニー子爵：柳瀬 大輔 カルロッタ・ジュディチェルリ：種子島 美樹
メグ・ジリー：石倉 康子 マダム・ジリー：西島 美子
ムッシュー・アンドレ：林 和男 ムッシュー・フィルマン：青木 朗
ウバルド・ピアンジ：半場 俊一郎 ムッシュー・レイエ： 深見 正博
ムッシュー・ルフェーブル：川地 啓友 ジョセフ・ブケー：宮本 力
８月以来の友人との観劇…
はい、友人１名しっかり重度のファントマーにしてしまいました（笑；）
今週は今日と金曜観劇。なかなか剛毅なコトをする予定です。
そろそろキャスト交代では…と思ってたのですが、今週も高井さん。
嬉しい反面、大丈夫なのか戦々恐々といったトコロでしょうか？
かなり前の席かかなり後ろの席か、という極端な（笑）見方しかしてないので、
Ｆ列という列からの見え方も興味深々。
上に登場するファントムもばっちりチエックできそうです。しーかーし。
ロングランというのはやはり、かくも過酷なものなのでしょうか。
今日はいろんなイミで怖すぎる舞台。
とくに男性陣、はらはらさせられっぱなし。
まず、ハンニバルから思ったのは…林アンドレの声がミョーに太い。
演技も今までよりざっくばらんというか少し投げやり。
青木フィルマンの声＆演技が太めなんだから、あなたもそれじゃキャラかぶるよぉ；
こう、声も演技も力技になってるような気がしました。
やはり、少しムリがたたってるのでしょうか？
柳瀬ラウルも少し声が太め。お腹からしぼりだしているような気がしたんですが、
違いますかねぇ？先月末のあのキレのいいといいますか、迫力すら感じさせる（笑；）
セリフ回しは聞くことができませんでした。ソレに対して、そつなくこなしているのは女性陣。
種子島カルロッタ、ハンニバルでチークきつすぎてぎょっとしましたが（笑；）
ムリしない範囲といいますか、いいペース配分でお声を出しているカンジです。
村田クリスもThink of me から、いい響き☆
周囲がすさんでるぶん（笑；）、安定した歌や動きにホッとさせられます。って、クリスを表現する言葉が「安定」「落ち着き」…それでいいのか（爆；）
石倉メグが帰ってきたー♪んーっ、でもどーした声が太いぞ？
キャストチエックをちゃんとしてなかったんで一瞬安食メグかと思ってしまいました…あはは。お待ちかねThe Mirror。
F列の下手通路側って、斜めになってるミラーがほぼ真正面なんですね。
ああ、ファントムの生首が浮いてるぅぅぅ…コワイ（爆；）
高井さん、この時点ではまだお声も思ったより調子良く。
ああ、この声に癒されるぅぅ…などとほけほけ喜んでいたんですが。The music of the night。
お友達に、「高井さんの演技、どこが好き？」と聞かれたことがきっかけでした。
高井さんを見ながら、「演技をする」ということについて、ちと考えてたんです。
ついつい、彼に関しては「声」の素晴らしさや「手の動き」に目がいきますが、
「彼の演技」についての評価ってどんなものなのか、と。
声楽畑からきてるわけですから、他の役者さんより土台や経験がないことは否めません。
ワタシも演劇論を１席打てるほど舞台は見てませんし。ただ、恋する男の喜び・せつなさ。
想いがむくわれない苦しみ、理不尽な怒り。そういったものは感じさせても、虐げられて闇の中ファントムが生きてきた
「狂気」「ゆがみ」「気の遠くなるような孤独」
そういったものが高井ファントムにあるか、と聞かれると答えるのが少し難しい。「イチから演技する」ということと
「みずからの経験をもとに演技する」ということはビミョーに違いますよね。
今の彼はまだ、「自分の経験したことやみずからの感情」がすべての下敷きになってる。
でも、舞台役者はそこから1歩を進ませねばならないんですよね。
いくつもの仮面をかぶらなければならないから。いまは、とにかくひとつのもの（この場合はファントムという役ですが）
をとことんやる、ソレが彼に課せられた課題なのかもしれません。
ひたすら、繰り返すことで掴むことができるものもあるはず。
１年以上ファントムをやってきている彼には、ずいぶんと失礼な物言いではありますが。全体が少し太めな舞台に対し、なんだか温度の低い客席。
拍手がない＆少ない…ああ、ちょっと悪循環かも。
平日ソワレのわりに、初心者が多かったのか？幕間では今日もシャンパンかっくらってました（笑；）
一昨日・昨日と実家の引越し手伝いできりきりまいしてましたので、
たかだか１杯でしっかり酔いました（爆；）マスカレード。
今回ようやく、前側の踊りを見たいのを我慢して後方をチエック。
ふーん、お客さまとご挨拶してるんだ＞支配人’Sドン・ファンの勝利。
Point of no returnからちと高井さん、声を出すのががツラくなってきます。
高音より中高音が安定しないし伸びない。いつもよりちょっと自信なさげなドン・ファン。「じごくーのやみのなかにーぃぃぃぃぃ…っ」再びのボート上…あうあう。
観てるほうも手に汗かいてヒヤヒヤです。
高井さんご自身も、声をなんとか保とうとするのに少し気を取られていたように
お見受けいたします。高音域より楽であろう中高音でも、延ばすのがすでにツライ。そんな彼自身の焦りとファントムの焦燥感がシンクロしているのが皮肉といえば皮肉。
手のひらにすくった水が、指の間からこぼれていくのをとめられない。クリスとのキスシーンでの崩壊っぷりは、なんだか見ててくるものがありました。
でも村田さーん、もすこし優しく身体を向けさせてあげてくだされ；
「ほら、こっちをお向きっ！」ってなカンジではあんまりですぅ……見終わった後、どっと疲れてしまいました。金曜日がコワイ…☆
…なーんて言ってたら、翌日のキャストボックス。
12/12の木曜から村さんに変更…やはりそうなのねん。
楽まであと２ヶ月半、ここでしっかり休んでくだされ☆
…観劇の部屋へ