2003年1月9日（木）マチネ １階E列18番
＜キャスト＞
オペラ座の怪人：高井 治 クリスティーヌ・ダーエ：村田 恵理子
ラウル・シャニー子爵：鈴木 涼太 カルロッタ・ジュディチェルリ：種子島 美樹
メグ・ジリー：石倉 康子 マダム・ジリー：西島 美子
ムッシュー・アンドレ：林 和男 ムッシュー・フィルマン：青木 朗
ウバルド・ピアンジ：半場 俊一郎 ムッシュー・レイエ： 立岡 晃
ムッシュー・ルフェーブル：川地 啓友 ジョセフ・ブケー：宮本 力
2003年、初ファントムでございます。
のっけからポカやらかしまして、初めて「開演に間に合わないかもぉぉぉっ☆」とゆー
恐怖感を味わいましたが、なんとか５分前には席に。
半年ぶりに妹との観劇、今回はかなりシャンデリアに近い席なんで楽しみです。ハンニバル。
初めてクリスがそっと上手に引っ込むのを確認。
外野のおしゃべりを久しぶりにいろいろ拾えたのは、前から４列目のおかげかな？
久しぶりの種子島カルロッタ、魅力的に動こう動こうという気持が空回りしたような
浮き足立った演技とお見受けしました。
言い方がかなり悪いですが、観客に媚びるような演技にも取れてしまって。
なんか、端々のコミカルなしぐさが河合さんをイメージさせるんですが、
彼女には彼女のカルロッタがあるんですから、正当派とも言える威厳あるプリマドンナ
を見せて欲しいな、と。ハンニバルのフィニッシュの時、並ぶダンサーたちの中央にカルロッタのエリッサが立ちますよね？
あそこで、むっちー男とからんでいて、タイミングが遅れてあわてる…というシーン。
あったのですが、あれって前からあったかなぁ？…むぅ、次回のチエック事項だわっ☆
（はーい、ありました☆いかにちゃんと見てないかまるわかりっ☆爆）エリッサとハンニバルの二重唱。半場ピアンジのタイミングがずれたのを拝見したのは
初めてだわ･･･びっくり☆（もしかしたら、歌詞もちょっとヘンだったかもしれない）今日も全体的に舞台が浮き足立っているような感はこのあたりからなんとなくあったのですが…
村田クリス。ナニも言うことはございません。
Think of me の最後はちょっとドキッとしましたが、おおむね安定してますね。
でも、その安定は外に向かわず内に向かっていたような気もいたします。
今日のクリスにあまり「少女」は感じませんでした。
大前クリスはもう出てこないんだろうか…しかし･･･毎回思うが、メグは「ダンサー」でクリスは「コーラスガール」･･･
なにが違うの？＞ムッシュウ・ルフェーブル＆ムッシュウ・フィルマン待ち焦がれたかの人のお声は、輝かしい中に、深い深い奥行きがあって。
年末よりもさらにお声は良くなってるとは思うんですが。
いつものまとわりつくような空気はちょっと薄めでした。そして、Music of the night。
今日はよりいっそう、ファントムの歓喜からくる勢いみたいなものが感じられました。
表情もハンニバルのときの半場ピアンジみたい（笑；）
そう、すんごいオペラチック。
オペラ歌手・高井治を垣間見てしまいましたね。唯一、「少女」をカンジさせた目覚めてからのクリスの動き。
起きぬけ、ファントムのほうをうかがう表情に、「少女」っつーか
「小悪魔」が見え隠れしてました。
仮面をはがされるファントム、今日はかなりシャウト系。
お声の回復は見られているとはいえ、声で押し出す力技はあまりしないで〜と。今日は、哀しいかなあまりノレなかった「プリマドンナ」。
前回の、不協和音１歩手前状態から半歩手前まで、近づいてしまったかな。
おまけに種子島カルロッタ、話し声に近い音域になると目立たない（泣；）
プリマドンナが目だたないのはツライよぉ。なんといいますか、地面から1.5cmは足が浮いてる感じ（なんじゃそら）。
ひとりひとりの演技が大きく違うわけではないんですが、ぜーんぶ集まると
なにかがしっくりこない。小骨が喉にささったみたいでなーんかイヤ(^^)；舞台がどーこう、というよりは見ている自分の方にモンダイがあるのでしょうね、多分。
イル・ムート。
ヘアドレッサーの伸びやかな声がととても耳に残るんですが、あれ･･･誰？
伯爵、芸が細かいよなぁ･･･イル・ムートが喜劇なんだってことを思い出ださせてくれます。
でも･･･はやく帰ってきて斎藤くーん（泣；）
あなたの優雅な踊りとジュテじゃないとバレエがひきたたないのよぉ（をを、暴言☆）しかし、天上のファントムって･･･なんてかっこいいの（はぁと)
そう見えるだけと頭ではよくわかっているけど、しっかり目線があってしまうとたまらない（笑；）ここで、センターに座っていたヒトが気分悪くなったのか前を通って通路へ。
でも予想通り、シャンデリアが落ちる前に帰ってらっしゃいましたね。
そりゃ、あの席でシャンデリア落下に居合わせなかったらイミなさすぎってもんですけど。
コンパクト過ぎる劇場ってーのも考え物。
途中退場しないにこしたことはないけど、あれじゃちとお気の毒です。さすがに落下シーンは今までよりイチバン迫力感じました。
もう少しスピードがでてるともっとこわかったかな？幕間、妹の飲んでるカシスオレンジをちょっと試飲･･･お、おいしい♪
次からはこっちにしようと思わず思った約１名。
あたしゃカクテルのほうが好きなんだよぉ･･･プラスチックコップがちと哀しいけどな（笑；）２幕、マスカレード。
新年のご挨拶がしっかり聞き取れる♪
ピアンジの格好、おなかの太陽ってナニをあらわしてるんでしょ？
そのまんまのイミを取ると「ルイ14世」なんだけど･･･違うよなぁ。
おさかなちゃんやチョウチョもイミがあるんでしょうね。
衣装には夜・昼といったものから格言、そのヒトの身分、あらゆるものが込められているそうですから。
確かに、当時の衣装ってーのはそれだけで身分から家柄からすべて分かっちゃうシロモノだったらしいし。墓場にて。
むむむ、年末も感じたんだけど、ラウルとファントムのやりとり。
鈴木ラウルのファントムへの挑発
「おまえなどにクリスティーヌの愛が勝ち取れるものか、たとえ彼女を監禁したとしてもな！」
ずいぶんと彼を見下したような、傲慢な言い方になってるな･･･前はアツかっただけだったのに。貴族としての驕慢もあるんでしょうが、「再び、支配人のオフィス」で、こう･･･ファントムを
人間扱いしてないラウルがそこにもいるんですね。「この化け物め、我々と同じように振舞えると思ったら大間違いだ･･･身の程知らずが！」
そんな、ラウルの声なき声がきこえてくるようです。
エリック、貴族の若造に負けるんじゃないわよっ、と思わずこぶしを握り締めたりして（笑；）最後の場面。あいかわらず乱暴な（涙；）クリスの振り向かせ方に加えて、今日のファントムさまは
かなり心ここにあらず状態。キスされてるのわかってる？ってカンジでしたね。
１回目はショックでもなく、ただ無反応。２回目でああ、ちょっとは反応しなきゃ･･･みたいに
見えちゃった･･･しくしく☆でも、ホントに最後の「I love you･･･」は、久々に綺麗なものを見せていただきました。
キスした後の村田クリスは、ファントムに心を残してしまっているような表情が良かったです。一度のキス。
魂の奥底レベルで触れ合ってしまったことで、彼女にとってのファントムは永遠に消えない存在となる。
キスは、ファントムだけでなくクリスをも変えてしまった･･･
そんなコトを思わせる、彼女の表情にぐっときてしまいました。終了後のカーテンコール。
観客側の温度はちと低目ではありましたが、それよりも、口元は笑みを形作っているのに
目はどこ見てるんだかわかんない高井さんがいちばんコワかった･･･みぃぃぃぃ☆
…観劇の部屋へ