2003年10月1日（水）マチネ１階Ⅰ列 32番
＜キャスト＞
オペラ座の怪 人：高井 治 クリスティーヌ・ダーエ：五東 由衣
ラウル・シャニー子 爵：鈴木 涼太 カルロッタ・ジュディチェルリ：種子島 美樹
メグ・ジリー：秋本み な子 マダム・ジリー：西島 美子
ムッシュー・アンド レ：林 和男 ムッシュー・フィルマン：青木 朗
ウバルド・ピアンジ： 石井 健三 ムッシュー・レイエ： 嘉納 兼徳
ムッシュー・ルフェー ブル：深見 正博 ジョセフ・ブケー：宮本 力
さて、やってまいりました初の泊り込み連続観劇。
マチネ・ソワレ・マチネと見続けて、はたして飽和状態になりはしないか。
２日間、オペラ座にだけひたれる嬉しさと不安がまざっております。
全体というよりは、印象に残った箇所ごとに感じたことをつらつら・・・行ってみましょう☆
（もう・・・まともな文章としてまとめることを放棄しております；爆）
・・・げげげげげっ☆
席の半分近くが学生さんじゃありませんかぁ。
かなり騒がしくて、ちょっとげんなりしたのは事実。頼むから、暗くなった途端に拍手しないでちゃぶだい。
･･･まぁ、アンクトラクトのときも拍手してましたから、一概に冷やかしとか
いちびり（そんなアナタ関西人にしかわからんことを）と思ってはいけないのでしょうが。ハンニバルは正直、少しひやひやしながら観てました。
全体的にみょーにちぐはぐなイメージを受けて、ああ、このままこの状態が続いたら
どうしようと思わず十字を切りそうになりましたね（笑）京都以来、お久しぶりの種子島カルロッタ。
頭の中で反響する声にくらくらしてます。半場ピアンジ。
「どうしたの？いったいなにが起こったの？」
･･･まだ殺されてないけど（爆）思わずこのせりふが出てくる。
嗚呼絶不調。
かなり無理に高音を出そうとしているのがわかります。２月以来お久しぶりの五東クリス。
やはりトゥではたたないんですね。
ふわりふわりと心がどこかへ旅立ってしまう表情がなんともいえません。特に「Angel of music」でのメグとの会話の表情に見入ってしまいました。
普段、ふたりでオンナノコ～な会話をすることもあるのかしら、
おいしいお菓子やモード、レッスンでの愚痴、将来の夢。
そんな想像力を刺激させられる表情。「リトルロッテ」。
「なんのこと？」から「･･･あなたラウルなのね？」とたずねるクリスの自然なこと。
言葉に出しながら記憶をたどっているような様子がありありとわかります。「The Mirror」
ファントムの声を耳にしたとたん、霧が晴れるように表情が輝くクリスティーヌ。
この声を御使いと信じて疑わない･･･このクリスなら、うん、信じていたんだね･･･と素直に納得する表情。本日の高井ファントムさま、お声に関してはなーんの問題もなさそうですね。
黄金色に周囲を染めていく秋の午後の日差しを思わせるお声です。地下にて。
少々、ひっぱりまわしのエスコートに余裕がないようにもおもえましたね。
マントの翻し方はあいかわらず派手でいらっしゃる（笑）「The music of the night」
なんと申しますか、歌い方のほうはロングランの心得（笑）を押さえた歌い方だったように思います。
少々余力を残した・・・といいますか、冒険をしている歌い方ではなかったですね。
高音を伸ばすところでは少し守りに入っていたようにも感じられて。「支配人のオフィス」
種子島カルロッタはやっぱり正統派プリマと言うカンジかな？
プリマドンナとしてのわがままさもあるけど、
そこそこの常識と分別も持ち合わせているように見えるんですよね。
（いや、河合カルロッタが非常識ってワケじゃないんですが）
ハンニバル出演拒否も、自分自身もういやっ！ってーのもあるけど、
出演者が今まで味わってきた恐怖や心情を代表して抗議、ボイコットしちゃったようにも見える。
河合さんとちがっていても「かわいくてにくめない」のはいっしょですけどね。「All I ask of you」での鈴木ラウル。
全体として前回感じたような印象はきれーに見当たらなくて安堵。
眉間にしわを寄せたすこし悲痛な表情でしたね。初めて明確になってきたファントムの存在。
クリスを…このひとを守ってあげたい。
おぼっちゃんに初めて生まれた自覚と決意の表れのようで、なんかよかったなぁ。
（この表情は１日のマチネだけでした･･･ちと残念。）シャンデリアのフラッシュのタイミングは相変わらずなじめません。
どうしてワンテンポ以上フラッシュがずれるんだろう･･･「ドンファンの勝利」
ファントムダミー、マントひっかけちゃいましたわね（泣）・・・反省会で柔軟仕上げされたわねこりゃ。
発砲したとき、けむりがわっかになってぽわぽわ･･･笑いのツボにはまりました(>_<);
惑星状星雲Ｍ57（爆･･･わかる方だけわかってください；)そして、五東クリスと高井ファントムの相性のよさが一番出るのは、この
「The point of noreturn」だと思いました。
声と声が拮抗しつつからみあって。クリスの手を捕らえたファントムのその力の入りようといったら。
こんなに執着心たっぷりなファントム、他のクリスで見た記憶ない。
（ってかワタクシの記憶なんていい加減ですが)
五東クリスのときが一番すごいと思います・・・怖いくらいですね。
なにがなんでも、それこそ「死んでもあなたを離さない」といわんばかりです。その執着は、恋情のせつなさとか甘さといったものからはおおよそ遠い・・・
「恋う」というよりも語源の「請う」のほうですね。キスのあと、その身をクリスから引き剥がすように離れるファントム。
彼の顔に沿えた手のカタチもそのままに、彫像のように固まるクリス。
自分のやるべきことはやった…あとはもう「何かに」その運命をまかせてしまったような
静かなクリスティーヌの姿。指輪を返すクリス。
ファントムがまだ背をむけてるのに指輪を持った手を伸ばしたまま、
彼が振り向くまで立ち尽くします･･･ずーっと。
タイミングがずれたのか、わざとそうしたのか。
キレイで泣けました。振り返ったファントムの目に映るとき、こっちのほうが････なんだか泣けますよね。
ほんのわずかな期待も持たせることなく･･･でも、いっそう鮮やかに
「最後の彼女の姿」として彼の心に残りそうで。
これもこのマチネだけでした･･･くぅ、もう一度観たーい☆。
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