2004年 1月17日（土）ソワレ１階C列18番
＜キャスト＞
オペラ座の怪人：高井 治 クリスティーヌ・ダーエ：村田 恵理子
ラウル・シャニー子爵：内海 雅智 カルロッタ・ジュディチェルリ：河合 和代
メグ・ジリー：安食 智紀 マダム・ジリー：西島 美子
ムッシュー・アンド レ：林 和男 ムッシュー・フィルマン：青木 朗
ウバルド・ピアンジ：半場 俊一郎 ムッシュー・レイエ： 長 裕二
ムッシュー・ルフェー ブル：深見 正博 ジョセフ・ブケー：宮本 力
気分はもう、遠足前の子どもでございます（大笑）
土日を休むべく、仕事をざかざかとやっつけていた興奮状態と
遠足前の興奮状態でろくに寝られもせず、飛行機に乗りました。
･･･で、そーいうときって機内でも寝られないんだな。
空港で東京のおねーさまと待ち合わせ。
皮の旅行カバンさげた姿に（今回、着ている物の都合で肩からカバンがさげられないのでありました）
「ホグワーツから来たみたいですね♪」との言葉を頂戴いたしました（笑）
ホテルに先に荷物を預け、いろいろと用事を済ませた後、
開演前に第１回目のお茶会。
ほとんどみなさま誰かが誰かの顔見知り状態なんでかるーく「慣らし」といったところ。
本日の劇場入り口。
いつもより少し華やかなのは、彼の御方へのバースデープレゼントやら
お花やらを持ち寄ったご婦人方が多いせいでしょうか？
普段、ここまで来てしまうと観劇への軽い緊張と期待で周囲をじっくり見回す余裕があまり
ないのですが（あまり早く劇場入りしないのもあるんですが…）
今日は、開演前の劇場の少し浮き足だった雰囲気がなんだか心地よかった。
最近、自身のテンションがどうも低くて、細かい日記が書けなくなりつつあります･･･
（ってーか、いつも重箱のスミつつきすぎというハナシもありますが）
それだけ自身の中で「観る」という行為が飽和してるってことなのかもしれない、と思ったり。
オークション・シーン。
内海"じーさま"ラウル。
震えるようなささやき･･･眼差しは中空のどこか遠いところをぼんやりとさまよってます。
Overtureとともに、すべては過去へ。
ハンニバル。
最近の深見ルフェーブル･･･ミョーなところで芸が笑え…もとい細かいですねぇ。
腹黒さの垣間見える、なんとも嫌らしげな支配人氏だったのが、だんだんコミカルになっていると
いいますかギャグメーカーになってません？
自らの演技をきちんとこなした上で垣間見せる余裕といいますか、プロの「遊び」といいますか。
この日の高井さん。
やはりこの日にちゆえに集まる人々がいて･･･期待する眼に、想いに囲まれて。
そんな空気を感じていらした部分があるのでしょうか、先週よりもファントムであろうとする
意思を明確に感じたような、そんな演技をされていたように思います。
時折、流しているような･･･言い方が悪いですが、引き放たれた弓の弦が
いつまでもだらだらと震え続けるような･･･一度放り投げた感情そのままに、惰性のままに
動いてないかい？と思わせるものが８日の高井さんには感じられてしまったもので。
４日間というまとまったお休みあけというのもあるのでしょうか、お声には
しなやかな弾力と艶が戻ってきていたようです。
The music of the night。
星空は見えなかったけど、暖かな心地よい闇をまとったファントムさまがいらっしゃいましたね。
眼を奪うほどに強烈ってわけじゃないけど、それこそクリスのように眼を細めて身を預けたくなるような。
そのときによって、歌っているときの感情がクリスティーヌひとりに向かって絞り込むように
注がれているときと、観客席側に強く注がれているときがあるのですが、観客席に向かってのそれが
強いように思ったのは、日にちゆえの･･･気のせいかもしれませんが。
アンマスク・シーン。
怒鳴り具合はいつもといっしょ（笑）でございますが･･･どこか、こうなることを予期していたような怒り。
ポツリとつぶやく「呪われろ…」
前も感じたように、彼女ではなく自分自身へ向けられているような･･･せつないつぶやき。
プリマドンナ。
舞台上で観ている方向はばらばらでございますが、心情的に方向のそろった、綺麗な「プリマ・ドンナ」。
最近はフィルマンさんの「けっ、やってらんねーぜ☆」ぶりがすんごく好きです。
All I ask of you。
得体の知れないもの…徐々に姿はあらわしつつあるものの、まだ彼の前にはその姿は見えない。
クリスばかりが病的に恐れるのを、本当の意味ではまだ理解できてないラウル。
その根拠のない自信と強さが、今の内海ラウルには結構綺麗に重なりますねぇ。
なんと申しますかstellaファントム（笑）といたしましては
「かわいいじゃないか･･･ラウル坊や？」ってなカンジですね（爆)
でも、クリスまでたぶらかすのは断じて許しがたいが、ね。（ォィ)
幕間。
ワタシ、いつもそんなに飲み物＆食べ物･･･口にしてます？
いつもそうよね〜？･･･って言われちゃったい(^^A);
開演時間迫っても焦らないのは･･･確かにハードリピーターの悪い癖かもしれません（苦笑）
マスカレード。
ただただ、シアワセ気分にひたってました…「赤い死」たるファントムさまが出てきて
「･･･ちっ☆」って思ったくらい（コラ）
マダムとラウルのシーン。
乱暴が扱いなうえに･･･ラウル、ホントにちゃんとマダムの話聞いてるのかしら？と思ってしまう。
ひとりでアツくなってひとりで叫んで･･･ワタクシがマダムだったらドレスの裾を持ち上げて
うしろから蹴りのひとつも入れますね（ォィ）
墓場にて。
･･･はいはいはい、君たちだけでやってなさい。
さ･･･クリスティーヌ、わたしとこちらへ（爆）
クリスについては、明日のマチネの分とあわせて。
The point of noreturn。
今日、いちばん見応えがあったのはここかもしれません。
登場したファントムがカーテン閉め損なって右手が宙をすかっ☆と掴んだのがもぉ･･･ってそこじゃない（笑）
皆さまがよくおっしゃる、
「官能的で、ねっとりとからみつくような歌い方」がここで全開だったように思います。
ぐいぐいと押すだけでなく、すっと力を抜くというか退くのですよ。
そこで相手はふわっと堕ちてしまうかもしれない。
歌で堕ちるものなら･･･彼女を堕としてしまいたい、そんなファントム自身の願いが歌の合間に息衝いているようです。
寝室へと連れ込むくだりで絡みあう互いの手が、くっ、と握り締められたところに
妙にどっきりとさせられてしまいました。
Once more dawn。
すべてに望みのない今、感情を、心を見えない鎧で覆い隠してしまったようなファントム。
どこか一点を見据えているようで、実のところ、眼をつぶり耳をふさぎしゃがみこんでいる姿が重なります。
そんな彼の心を動かしたクリスティーヌは･･･すこし乱暴だったものの「荒療治」という言葉が
ぴったりくるキスだったかもしれません。
今されたことが「キス」なのだということを、彼は理解できたのか･･･そんな表情。
戻ってきた彼女に対して、口から紡ぎだされた「I love you･･･」は、本人が無意識のうちに
その本心が口から言葉になってするりと出てきたような、そんな哀しいほど透明な愛の言葉でした。
それでいて、観ていたワタクシが最後に思ったことは･･･
「先週よりイイと思えてよかったぁぁ☆」
なんですから、まったく始末に終えません（地獄へ行け！ってやつですね、きっと☆）
さーて、今日はこれだけでは終わりません☆
この後のスペクタルな夜の一部始終はまた後ほど。
完成次第、ご参加のみなさまへURLをお届けしましょう☆
え？少しは見せろって？
…観劇の部屋へ