2004年03月04日(木)マチネ1階C列21番
 

<キャスト>
 

オペラ座の怪人:村 俊英          クリスティーヌ・ダーエ:村田 恵理子 
ラウル・シャニー子爵:内海 雅智      カルロッタ・ジュディチェルリ:種子島 美樹
メグ・ジリー:荒井 香織            マダム・ジリー:西島 美子
ムッシュー・アンド レ:林 和男        ムッシュー・フィルマン:青木 朗
ウバルド・ピアンジ:石井 健三        ムッシュー・レイエ: 長 裕二
ムッシュー・ルフェー ブル:喜納 兼徳   ジョセフ・ブケー:宮本 力
 
 

寒の戻り。
関空はそこそこのお天気ですが、
福岡のおねーさまより「雪降ってまーす♪」というメールが届く。
…ちっ、ロングマントで来りゃよかった(ォィ)
そろそろあれも着納めの時期ですからね〜短いマントのほうは(2着もあるのかオマエは)
今月いっぱい寒けりゃまだいけるかな〜と履違えたコト考えつつ、電車に揺られております。
 

雲の上の日差しはかなり春めいておりまして、ワタクシが普段してます黒尽くめなカッコは…
ええ、熱吸収いいもんで(笑)ちょっとツラいものがございました。
しかし、雲の下は・・・吹雪いております福岡空港。
いっつも遅れるのに、今日に限ってほぼ定時にこれたのが不思議なもんだわ。
 

お久しぶりです&はじめましてな方々とご挨拶して劇場へ。
 

今回お会いするのがとっても楽しみだった喜納オークショナー。
ああ、やっぱり喜納さんのお声大好き〜☆
耳に柔らかくて暖かくて、とてもとても心地のよいお声。
 

このお声で本を読んで欲しい〜
暖炉の前でクッションに寄りかかって、少しうとうとしながら聞くのさ〜
(できればファンタジー系希望…ってなんのこっちゃ☆)
 

こんなダンナさまと暮らして始終お声を聞きたいですね〜
あのお声で名前を呼んで欲しいですねぇぇぇぇぇっ
 

・・・のっけからたわごとで失礼いたしました☆
 

もう、思わず喜納ファントムが観たいと幕間に馬鹿なこと口走って
キュートな某お嬢ちゃんに「新ファントムは佐野さんに譲ってくださぁーい☆」
などと言われてしまいましたが・・・歌だけでも聴いてみたいですわぁ…
 

しかし。
 

声は素晴らしいんですが…オークショナーとしては少々ツライ。
少々インパクトに欠けてしまうんですよね、芝居なのに芝居がかってなくて(笑)
ホントさらーっとオークションシーンが終わっちゃいました。
深見オークショナーの、上段に構えた芝居めいた口上に慣れてしまうと
物足りないままにOvertureへとつながっていってしまいます。
 

先週ロンドン行ってからはじめての四季オペラ座。
ああ、やっぱ生オケを聞いてしまうとその違いって…あるんですねぇ。
 

さてさてハンニバル。
荒井メグ、かわいいです〜腕細いです〜☆
小柄でちょこまかで世話好き。
ああ、アタクシの理想のメグちゃんかもしれない。
台詞回しに、仕草に・・・なんだかツボにはまっております。
 

何かの折に「クリスティーヌ」と呼びかけてるのが聞こえて。
 

クリスはね、ワタシがついてないとダメなときがあるの。
いつもってわけじゃないけど、そんなときはワタシがいてあげなくっちゃね。
 

そんなつぶやきが聞こえてきそうなメグです。
 

喜納ルフェーブルは・・・なんだかとんでもなく品のよい支配人さま。
いいとこのお坊ちゃんが成長して20年(笑)みたいなおじさまが、シュミで始めたものの
見事に行き詰っちゃったみたいな(爆)
お育ちのよさゆえに手放すにもそう未練はなくて、あーやれやれ☆ってな感じですね。
 

内海ラウルは…ホント、素晴らしい子爵さまにおなりですね。
12月デビューからの連投、苦しくもあるでしょうけど、きっとこの連投が
1日1日続くごとに着実にラウルをものにしていってるんだろうな、という成長ぶり。
 

それでも、やはりお疲れは出てるのかな。
2月に入ったあたりから少しづつ音域によっては濁って聞こえるところが出始めてますね。
特に「あ」の口をあけて出す声にざらつきが目立ちます。
表情は、ホント自然になってきたよな…って、何様な発言でごめんなさい。
 

Angel of music。
新井メグは「クリスティン」というカンジの発音でここを歌うのですね。
あまり伸ばさずに、短めに呼びかけます。
 

The mirror。
4ヶ月ぶりでしょうか、11月2週目のリハ見時以来の村さま。
あまやかで少しまとわりつくような「ブラヴァ…」。
高井ファントムは肩にかけていたマントの裾をするりとすべらせ、手を差し伸べますが
村ファントムはミラーの中から手をさし伸ばす前に、両手を大きく広げます。
決して大柄ではない村ファントム…音楽の天使が、翼を広げて大きく見える一瞬。
 

この方だとボートも、ちゃんと重いものを乗せた上で漕いでるようにみえるのよね〜(暴言失礼)
 

久しぶりに戻ってきたオペラ座の世界。
細かな仕草、細かな表情ではあるものの、やはり少し段取りを追っていると申しましょうか、
自分の身の内に仕舞い込んでいたファントムとしての記憶を引っ張り出しつつ演技しているように
見える部分もあったのは仕方のないことだと思います。
来週くらいになると、良くなってきそうだよな…来たいよな(泣)
 

でも…ああごめんなさい、これはワタクシが悪いんです。
やぱり先週自分が見たものが重なっちゃうのよ〜(号泣)
比べてイイとかワルイとかってーわけではないんですが…自然に思い出してしまうのよね、しくしく。
 

しかし、クリスが倒れたときに、それを見やりながらすたすたマントへ…ってなんだかなぁ。
倒れるのを知ってて段取り通りに向かってるように見えてしまったのはワタクシだけでしょうか。
 

アンマスクシーン。
今までに観た中で、イチバン怒りの弱いファントムがいましたね。
もう、はじめから泣きといいますか、ああやはりこうなってしまったか…と
うなだれてしまっているようなファントム。
少し早めにクリスの元へとたどり着いてしまったような気がするのですが、
床に突っ伏しているクリスと同じくらいの目線で、すがるようにささやきます。
 

「おお…クリス…ティーヌ…」
 

仮面をつけた後、クリスへと伸ばされた手。
いつになく長く、しかも近づいていた手…いっそ触れてしまって欲しかった。
 

プリマ・ドンナ。
青木さんの表情&演技が悪ふざけ一歩手前ってーくらい豊かですね、最近。
表情にあわせて「おおぅ;」とか「あん?」みたいな声も聞こえてくる(笑)
比べて林さんが不調に見えるのが気になります。
ちょっと足並みのそろわない7重唱。
 

しかし、荒井さんといい内海さんといい、今回オペラ座デビューの方々は
ほんと声がよく通りますね〜。
 

天使像の上の御方。
うーん、ここはやはり、激情のままにシャンデリアを落としてしまうだけの
怒りが…正直欲しいところでございます。
 

マスカレード。
ううん、やはり須郷さんの心臓わし掴みな「ふっ☆」って仕草、港さんはやってなーい☆
もう1度観ることはかなうんでしょうか…
支配人'S、みんなで下手から登場時の踊りが少しぞんざいでしたわよ(笑)
「赤い死」の投げた楽譜を受け損ねたのは…投げた側のコントロールミスか(爆)
 

墓場にて。
やはり最近のこのシーンでの村田クリスは…コワイ。
足元から壊れていくような、少しづつ何かが…おそらくは心が少しずつ砕けて崩れ落ちていくような
クリスティーヌ。恋人の愛よりも、保護者の保護が必要なんではないかと思わず思っちゃう…
村「パパ」ファントムさま、攫っておしまいなさいとけしかけたくなります(コラ)
 

なんだかですねー、今日の村ファントムさまはいつにもまして哀しいファントム。
初めから、自分に勝ち目なんかないって思っている、自己否定の強いファントム。
選べといいながら、自分なんて選ぶわけがないって信じてる。
初めからそう思っておけば、そうなったとしても絶望や哀しみに深く傷つけられることはないから。
でも、心の奥底では聞こえない悲鳴をあげている。
 

わたしをえらんで。
わたしを愛して。
 

それだけに彼女のキスが一瞬…信じられないで。
 

選んでくれるのか…このわたしを?
いや、違う。
お前がわたしに向けてくれた愛は…違うのだね。
 

あの、決して長くはない、けれど彼には永遠に思えたかもしれない時間の中で
そんなことを彼は悟ったんでしょうかね。
 

抱きしめてしまいたい、と迷う腕(今日はひらひら少なかったわね^^;)
そのまま抱きしめてしまってもいいのに、って思ったのははじめてかも。
 

実際のところ、「はいぃ?」という突っ込みドコロも少なくはなかったんですよ。
終わったあとの某おじゃうさんなぞ開口一番「おもしろかった♪」
言い得て絶妙で大爆笑。
 

その後は、もう愛にあふれ容赦のない大ダメだし大会(爆)
ハードリピーターが集まると…ベテランファントムさまも形無し、かたやお休み中の
ファントムさまも…合掌☆ってなもんです(笑)
抱腹絶倒、まぢに涙が出るまで笑わせていただきました。
 

17:40→18:45伊丹着の飛行機に乗らなきゃならんので、17:00に離脱したのがホント残念。
飛行機の便遅らせればよかったな〜っ。
でも、乗れそうな便は20:00→21:00関空。
これに乗ろうと思うと、確実に一人で1時間(日によっては2時間)ほどどっかで時間をつぶさにゃあいけません。
もひとつまえの19:20→20:20伊丹だと、この到着時間にして乗換え接続がえらく悪いもんで
下手をすると終電決定と相成ります…なかなかうまくいきませんわ(--)☆
 
 
 
 

…観劇の部屋へ

…オペラ座の音響室へ