どうか気づいて このまなざしに
この身は翼持つ天使でもなく
肉体をもたぬ亡霊でもなく
腐肉の衣をまとう異形のあやかしにも似て
この身には血が流れ
皮膚が破れれば痛みもするというのに
誰の視線もここまでは届かない。
鏡に向かう瞳に映るのは
自分の姿
自分の心
己の…闇。
誰も「わたし」を見はしない。
日の光がガラスをすりぬけていくように
誰も「わたし」を見ようとはしない。
「わたし」はいつまで「わたしの為」だけにあればいいのだろう
願いなど持つだけ無意味と知りつつ
なぜ 鏡の向こうを見つめてしまうのだろう
映るのは どこまでもひろがる闇しかないというのに
05/01/24
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